リスニング練習ばかりでは意味がない

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英語を聴き取る能力、リスニング力の向上はすなわち英会話力向上の肝と言っても過言ではござらん。しかしリスニング練習に多くの時間を費やしても、

「ちっとも聴き取れるようにならないよ!」

と嘆いてる人はちょっと待って欲しい。貴殿に欠けているのはリスニング力ではなく、英単語や英文法といった基礎英語力でござる。

昔はよく「聞き流すだけで英語力が上がる!」なんてうたい文句の英語教材があったのでござるが、まったくもってナンセンスな話でござる。たとえばテレビの深夜番組のコーナーに「空耳アワー」という外国語の歌詞が変な日本語に聞こえてしまって、そのおかしさを笑うというものがあるのでござるが、もともと人間の耳は聞こえてくる音声を自分の知っている言葉にあてはめて聞くようにできているのでござる。

つまり I have a pen. という英語の音声を I have a pen. と聴き取ることができるのは、その英文を無意識に理解できるからでござる。同様に What time is it now? という英文を知らない人に「掘ったイモいじるな」と言っていると教えたら、その人には「掘ったイモいじるな」以外には聞こえなくなってしまうでござろう。

つまり 知らない英語はどうやっても聞こえない のでござる。

他には、

「文字を読めば理解できるが、音声では聴き取れない。」

という場合もあると思うのでござるが、この場合に足りないのは無意識に英文を理解する能力、つまり英語の処理速度でござる。

だからリスニング練習の前に多くの英文を読んで英語の処理速度を向上させる必要があるのでござる。ネイティブが話すのと同じ速度で書いてある英文を読むことができるようになれば、英語の音声も聴き取ることができるようになるでござろう。英文を口に出して読む練習も効果的でござるな。

要するにいくらリスニング練習をしてもリスニング力が向上しないと嘆いている御仁は、一度リスニング練習から離れて他の英語能力を向上させた方が良いということでござる。そしてしばらくした後でまたリスニング練習に戻れば、以前聴き取れなかった音声が聴き取れるようになっているでござろう。

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